みなさんこんにちは!こんばんは!ケンマルです。
少し前に「全世代型社会保障検討会議」で介護の生産性向上がテーマとなった会合が19日にありました。
その中でも特別養護老人ホームなどの施設の人員配置基準を現行の3対1(利用者3人に対し職員1人)の人員配置基準を政府はセンサーなどのテクノロジーを上手く利用して2.8対1の人員配置をしている施設を紹介したうえで有識者のなかからも人員配置基準の規制緩和を行い4対1の人員基準を求める声も有識者から出て、基準見直し検討も視野にいれたようですね。
この件について自分なりの考えを少しブログに載せたいと思います。
人員配置基準緩和 4対1について
今回、政府や有識者からは介護職不足などから現行の3対1から4対1の人員基準でとの声があがりました。
ただ、基準を緩和するのではなくセンサーなどのテクノロジーを駆使し現場の職員の負担を減らしたうえでとのこと。
正直介護業界だけではなくどの業界でも人手不足で人員の取り合いの状況のような環境かではこのような発想はある意味自然な流れなのかもしれないし仕方のない事かもしれません。
ただ、私自身の考えではこの人員配置4対1については反対です。
私は過去に「職員の仕事の負担を減らすために最新のセンサー技術を用いた介護用品を導入」した施設で働いたことがあります。
このセンサーはベットに設置されており、睡眠状況から呼吸数、ベットで長座位になったり完全にベットから離れたことを逐一職員の持つ端末に知らせてくれるもでした。
もちろんこのセンサーで通常の巡視や夜間の利用者の状況把握は便利になりましたが、センサーも万能では無く誤動作もしばしばありまいした。
また、センサーが反応すればそこから先は職員が直に対応しないといけないという事。
センサー導入でベット上で過ごされる利用者の状況把握は確かに楽になりますが、直接介護を行うのはあくまで人間(介護職)なんです。
一部の仕事の負担を減らしたうえで人員自体を減らされてもさほど介護職の負担が減るわけでは無く、そのしわ寄せは現場の介護職に伸し掛かってくるのは現在のテクノロジーでは明白です。
私的には本来は、人員基準を現行の3対1から2対1など人員配置を手厚くしたうえで様々介護機器を導入し介護職の負担を減らすべきだと思っています。(夢物語なのは痛い程分かっています・・・)
利用者さんや介護職の立場で考えてみる
介護職として長く従事していますが、ここ数年特に人員不足を感じています。
その人手不足を肌で感じているのは私たち介護職員だけではないという事。施設を利用している高齢者も実感しています。
仕事をしていてよく介護職員に頼み事をしたいけど、フロアーに常に1人くらいしか職員がいなので「要件を頼みたくても、申し訳なくて頼めない」と気を使ってしまう利用者も多くいらっしゃいます。
そんな状況の中で新しい人員配置基準の4対1になった場合もっと現場の職員人数が減るわけですよね。
結局、直接介護は介護職員が行うので人員が減った分の負担はダイレクトに介護職に掛るので今以上に現場は疲弊することは明白だと思います。
そんな現状になったら、そこにいる利用者だって職員のストレスなど疲弊状態に気が付きます。
今でも利用者が職員に気を使う現状なのにそれが加速するような制度が施行されることは利用者にとって幸せなんでしょうか?
それに、介護職員が減るという事は提供できる介護の質も下がると思います。
なんの変化もなく淡々と日々を過ごすだけの生活しか援助出来ない環境になってしまったら利用者も不幸だと思いますし、介護職員のモチベーションも下がると思います。
私の介護に対する考えなんですが、介護の仕事はそこにいる利用者さんが日々生活する上で色々なことで楽しんでもうらうとか少しでも生きがいを見つけてもらえるよう支援することだと思っています。
まとめ
介護保険導入前からこの仕事をしているのですが、当時は給料も含め様々な国や市などの支援もあり労働環境がとても手厚くその分現場の職員の質が高くプロフェッショナルな介護職員が多くいました。
なにせ、今と違い施設側が職員を選べる時代だったので。
もちろん、今回の人員配置基準緩和の背景には人手が集まらず経営できずに閉鎖する施設も増えているという背景もあるため出た提案だとも思います。
ただ、現場で働く介護職員の声は全く取り入れてないんじゃないかな?って感じるのも事実です。
今回条項で述べた私の意見なんかも理想論だという事は重々承知しています。
私の望むことは有識者会議などでは、政府・お偉い学者さんなんかがメインで現場で働く一般職員の声なんかはほとんど反映されていないんじゃないかと思うので、こういった会議のでは現場の職員も多く招き入れ意見を交換してもらいたいものです。
卓上での理想と現場での理想を擦り合わせてこそベストに近い回答を導き出せると思うからです。
今後も続く高齢化の波、決して避けては通れない日本の介護の問題の最善策を模索できる世の中になる事を願います。
転職になやんだら