こんにちは特別養護老人ホームの介護士のケンマルです。
昨今コロナの蔓延で飲食業界やサービス業の不振から介護職への転職を考える人が増えています。
50代後半の方が専門学校に通い実習で私の勤めている施設に研修に来ていました。
世の中では「給料がやすい」「離職率が高い」「人間関係が大変」とネガティブなイメージがある介護職。
実際のところ現場ってどうなの？40代で未経験者の転職は大丈夫？という疑問に今回は答えてみたいと思ます。
４０代介護職未経験者の転職事情は？
働きながら資格を取りやすい
出来れば介護職になる前に「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」をハローワークの求職者支援訓練で取得するのもおすすめ。
ただ未経験・無資格で施設に就職しても施設のサポートで資格を取らせてくれる場合も多いので面接時にその旨を確認するとよいでしょう。
人間性に問題がなくやる気が伝われば未経験でも採用されやすい
これは私の勤めている施設だけではないと思うのですが、未経験・無資格でもよほど人間性に問題（度を超す自己中やコミュニケーション能力の欠如）がなければ40代からの転職でもほとんど問題ないと思います。
面接側はその人の人柄・やる気・長く働いてもらえるかが大事なので。
実は施設で働いている職員の年齢層が高い
40代未経験者でも介護職への転職に問題ない理由の一つが意外と現場の年齢層が高いこと。
特養や老健の介護職員の年齢層は30代～４0代で全体の４７％半数近くを占めます。
訪問介護職員は40代～50代で全体の44.9％と施設職員より若干年齢層が高くなっているんです。
このように介護の現場では40代が多く頑張っているので面接で不利になることがほとんどないと思います。
それに、今まで別の職種での経験って案外介護の現場で役に立ったりするので現場側から見ても真面目でやる気のある方が来てくれると嬉しい限り！
40代の転職に関しての記事もあるので参考にしてもらえると嬉しいです。
知っておいてほしい介護士の離職理由TOP３
介護職に転職する前に、「なんで介護の現場って離職率が高いのかな？」って思ったことはないですか？
介護職に転職してからこんなはずじゃなかったってならないためにも介護士の離職率TOP３を載せておきますね。
No1 業務に関連する心身の不調
介護の仕事は利用者さんの身の回りの支援が主です。中には体重の重い方の移乗介助をしなければならくて次第に腰や膝を痛めてしまう職員もいます。
また、認知症の方の症状も多岐にわたるため対応が難しかったり、現場での人間関係の問題などで職員の精神面で負担も多くなりがちです。
そんな理由が重なって離職する方もいるのも事実。
No2法人・事業所の理念や運営あり方に不満があった
現場あるあるなんですが、施設長や管理者が現場を知らない雲の上の人で現場無視の理想論や根性論を介護職員におしつけてくることも多々あるんです。
そのことによって現場が疲弊して結果離職ってこともよくあります。
No3職場での人間関係に問題があった
私はこの離職理由は実はNO1なんじゃないかって思ってるんですよね。
結構古株の職員が新人にマウントを取ってきたり、きちんと指導もしないのに失敗を責め立てたりとちょいちょい目にします。
特に未経験無資格の職員は介護現場での立ち回りなんて全くわからなくて当たり前なのに「全然使えない！」とか早々に言い出す職員も少なからずいます。
そんないじめじみた環境が嫌で離職する職員もいるんです。
参考資料：厚生労働省 介護分野の現状等について
そんなときの為に役に立つのがスルースキル！
介護施設の種類
介護施設の種類に関しては過去にご家族向けにまとめた記事が数記事あるので参考までにリンクを張っておきます。
未経験で介護の世界に入る場合おすすめなのが、体力に自信がある方ならば老健がおすすめ。
理由は基本的な介護知識はもちろん老健の特質上ナースとの連携が特養より密で医療知識も学べるしリハビリもリハスタッフと共に行うことがあるのでリハビリの勉強にもなるからです。
ただ多床型が多いため介護業務は体力勝負な一面もあります。
また、ちょっと体力に自信が・・・って方はぜひユニット型の特養をお勧めします。
1ユニット10名と少人数ないため比較的体には負担がかかりません。
ただ一人で業務をこなさないといけない一面もあるのでなれるまで精神的に辛いところもあります。
また、民間施設になりますが、有料老人ホーム（介護付き）へ転職もオススメです。
有料老人ホームは民間施設なため公的施設の特養などに比べて福利厚生も手厚い施設も多いです。
未経験者での介護職への転職のメリット・デメリット
メリット
自宅の近くで施設を見つけやすい
これは地域差もあるんですがおおむね自宅の近くで施設を見つけやすいためそこで採用が決まれば通勤がかなり楽になります。
私も昔エンジニアをしていた時通勤に1時間半かかっていたんですけど、今は30分ほどです。
通勤手段に車・バイク通勤可が多い
近場で勤務先を見つけやすいため自転車やバイク・車で通勤できるのが最大のメリットだと思います。
あの電車やバスの通勤ラッシュのなか通勤しないでいいと思うとかなり気が楽になります。
施設のほとんどが車通勤可になっていると思います。
営業職と違いノルマがない
営業や販売職ってノルマとかあるじゃないですか。
介護職はそんな数字に追われる日々から解放されるのも落ち着いて仕事ができるのも魅力。
業務になれてしまえばゆったりとした時間を作ることもできて利用者さんとコミュニケーションも楽しめるのも魅力ですよ！
未経験でも採用確率はほかの職種より高い
他の業種では40代未経験者だと実際の話転職するのも難しくなります。
介護職は冒頭の４０代介護職未経験の転職事情は？
職を失うリスクが低い
去年より猛威を振るっているコロナウイルス。
そんな情勢を背景に飲食業界や他の業界では職を失うという悲しい現状が浮き彫りになってきました。
介護業界はというと居宅サービスやデイサービスなどの通所サービスではある程度問題もあったのですがとりわけショートステイやデイサービスのない特養ではほとんど通常業務と変わらないため職を失うというリスクが皆無なんです。
こういった世の中の情勢に左右されにくい安定した職種といえます。
利用者とのふれあいが結構楽しい
人にもよりますが私的には利用者さんとの会話やふれあいが結構好きなのでこの仕事が魅力的に感じています。
利用者さんとの信頼関係を築ければ常識の範囲内で冗談を言い合ったり、時には人生の大先輩の利用者さんに悩みを聞いてもらったりと他の職業では味わえない魅力が多くあると思います。
デメリット
収入がかなり下がる
避けては通れない年収の話。
実際未経験無資格の方だと最初は330万円くらいからではないでしょうか。
結構求人なんかでも月収30万以上！とかうたい文句で募集しているところがあるんですが実はボーナスを含んだ年収を１２で割ったりすることが多いので実際はそんなにもらえないところがほとんどだと思います。
参考：厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
介護中の事故で訴えられる可能性がある
介護は人の命を預かる仕事。
時には誤薬や転倒・死亡事故をおこしてしまう事も考えられます。
最悪、ご家族から訴えられる可能性もあり、裁判で負けてしまうなんてこともありま、その結果損害賠償を支払うリスクも出てきます。
年末年始や祭日に休みがとりにくい
人員が多ければ比較的休みを取りやすいのですが慢性的な人手不足で思うように希望の休みをとれないことも。
また、通常希望休は二日までとルールを作っている施設も多くそれ以上希望を出す場合は上司や周りの仲間と相談するといったことも多く特に年末年始や祭日は希望が重なることもおおいので休みを取りにくかったりします。
夜勤があり生活リズムが崩れやすい
40代～ともなると20代や30代のころより徐々に体力面で低下してくるんですよね。
昔は夜勤が好きだったんですが今では夜勤明けは魂の抜けた廃人状態・・・・。
徹夜仕事で生活のリズムがくるって疲れやすくなったりもします。
複雑な人間関係に悩みやすい
介護職を25年弱してきて心底思ったのが癖のある人が多い！です。
もちろん協調性に優れ思いやりのある職員の方が多いのですがどの施設にも必ず複数人はいるのが「お局」タイプの職員。
私も何度か新人の頃にチクりチクりと嫌がらせをされたり陰口や根も葉もないことをでっちあげて足を引っ張られたりしたことがありましたね。
私の場合は気が強く理論的に相手を論破するのが得意だったのでさほど被害はなかったのですが、気が弱かったり自己主張が苦手な人となれば毎日の出勤が苦痛になるんじゃないかな？って思います。
転職には介護転職エージェントを使うのもありです。
異業種から介護職へ転職となると未知の領域で面接が不安な方も多いと思います。
そんな方は一度介護系の転職エージェントをつかい無料の相談をするのもありだと思います。
エージェント側も営利組織なのでかなり真剣に相談に乗ってくれると思います。
転職エージェントの利点は
- 登録者にあった施設を紹介してくれる
- 履歴書や職務経歴書作成の相談に乗ってもらえる
- 模擬面接をしてもらえる
- 面接に担当者が同行してくれる
などの対応をしてくれるので比較的安心して転職活動をできます。
未経験無資格の方にとくにおすすめの介護転職エージェント
かいご畑
これから介護を始めたいかたにもオススメの介護転職エージェントです。それは「キャリアアップ応援制度」があり介護資格を実質0円で取ることが出来るからです。
パソナライフケア
パソナライフケアは厚生労働省認証の人材紹介・派遣会社です。「介護職員初任者研修」など資格取得をサポートしてもらえるなど介護職未経験の方のサポートも行き届いています。
