知ってますか?「誤用症候群」「過用症候群」 適切な介護で二次障害を防ごう!

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介護の豆知識
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みなさんこんにちは!こんばんは!ケンマルです。

先日、リハスタッフと話すことが出来てそのなかで「誤用・過用症候群」という言葉を教わりました。

私たち介護スタッフは「廃用症候群」については聞きなれていてどういうものかも熟知していると思います。

ただ、「誤用・過用症候群」については私も20年近く介護士をしていて初めて耳にした言葉でした。(ただ単に私の勉強不足ってもありますが・・・(;^_^A)

そこで、折角なので「誤用・過用症候群」について今回教わったことを簡単にまとめてみたいと思います。

誤用・過用症候群ってどういったものなの?

介護の現場で働く私たちにとって「廃用症候群」はよく知っている言葉だと思います。

「廃用症候群」とは、寝たきり(安静)状態が長期にわたって続くことによって心身にさまざまな機能低下を起こす二次障害のこといいます。

その一方で、誤った訓練や運動・介護、福祉用具の使用などで引き起こされる二次障害のことを「誤用症候群」といいます。

例として、肩関節周囲炎・動揺関節(間接の安定性機能が損なわれ、間接の可動性が正常より大きくあるいは異常な方向に運動可能になったものをいいます。)・反張膝(可動域を越え膝が後ろに反ってしまい、逆くの字になってしまう状態を反張膝と言います。)などの骨・関節の変形・末梢神経麻痺などが挙げられます。

「過用症候群」は過度な運動や介護により、筋肉の損傷や筋力低下が引き起こされる二次障害のことをいいます。

特にALS(筋萎縮性側索硬化症)や筋ジストロフィーなどの進行性疾患やリウマチの方に過度なトレーニングを行う事により起こりやすくなります。

誤用・過用症候群の原因について考えてみる

もちろん、私たち介護職もケアプランに沿って個別リハビリなどをすることが多いと思うので、利用者さん一人ひとりにあった方法で行っていると思います。

なので、そこまで「誤用・過用症候群」が現場で発生しているとは思っていませんが復習の意味も含めて原因を考えてみたいと思います。

よく「人間本来の自然な動きを引き出しましょう。」と先輩職員や授業で教わってきたと思います。
私もそうでした。

ただ、今回リハスタッフから教えられたことは実際、要介護状態にある利用者さんが「人間本来の自然な動き」が無理なく行える状態にあるのかということを心にとめるように言われました。

介護保険を利用して介護サービスを受けるには
1、高齢化によって機能が低下した人
2、何らかの慢性的もしくは進行性の病気により機能が低下した人
3、何らかの後遺症が残る障害を有した人 となっています。

こういった高齢で疾患や障害を持った人たちが、健常者が行っている動きを押し付けてしまうことで無理が生じてしまう恐れがあるということです。

こういった方たちに不適切な動きを継続的にさせてしまうことは、過度な負担を強いることになり結果的に「誤用・過用症候群」という二次障害を引き起こしてしまうことになりかねません。

誤用・過用症候群が起こりやすい状況を考えてみる

1,バランス機能力の低下・・・色々な理由からバランス機能が低下した利用者さんを真っすぐ立たせずに中腰状態で方向転化させる移乗介助を継続した場合です。

この動作を繰り返し行ってしまうと、利用者さんはまっすく立つ動作ではなく中腰状態が癖になってしまい結果的に下肢の支持性が低下して、下肢の振出しも行いにくくなります。

2,片麻痺・・・片麻痺のある利用者さんは座位時に麻痺側の下肢が外側に開いてしまいやすいですよね。

このまま立ち上がりを繰り返すと健側の膝関節に過度な負担がかかりやすくなり(過用)変形性膝関節症を起こすことがあります。

3,瞬発力の低下・・・高齢者は筋力の衰えで瞬発力が低下しやすいといわれています。私たちが椅子から立ち上がるときは何も捕まらずとも自らの力で瞬発的に立ち上がることが出来ると思います。

しかし、利用者さんを車いすなどでトイレ介助した時などで手すりなどを使って立ち上がる際、手の力を主に立ち上がろうとする姿をよく見かけませんか?

この時に手すりの上の方を掴ませて立ち上がりを促すと、重心移動がしっかりと出来なくてしっかりとした立位保持が出来なくなります。

4,臥床時の状態・・・脊椎圧迫骨折なのど既往がある利用者さんで寝返り(体位変換)の介助を行う際に上半身と下半身にねじれの状態を作ってしまうと脊椎につよいねじれや傾きなのど負荷によって痛みが強くなることがあります。

まとめ

今回「誤用・過用症候群」という言葉を初めて知ってそれについてまとめてみました。

ただ、言葉こそ知りませんでしたが内容的には普段私たち介護職が利用者さんの介護を行う上で常に気を付けていることだと思います。

今回件で利用者さん一人ひとりに適した対応を出来るよう日々努力していこうと再認識することが一番の収穫だった思います。

また、上記で書いた「誤用・過用症候群の起こりやすい状況を考えてみる」の所で実際にどう対応すればいいの?って思う方もいらっしゃると思います。

私が普段愛用している介護の書物の一冊にわかりやく介助方法が載っているので気になった方は一度読まれてみるのもいいかと思います。↓にAmazonのリンクを貼っておきます。


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